アドヴェントカレンダー17日目・歌うよろこび

アドヴェントカレンダー5日目「何が楽しくて」で書いたことですが、私にはゴスペルの仲間ができました。その中から、クラシックも歌ってみたい!という方達3人と、教会の合唱の仲間2人、ランディドルグ・コンサートを長いこと聞きに来てくれている常連さんひとり、あとはプロの歌手4人でクリスマスのコンサートで歌います。明日、音楽好きの人たちとオルガンの周りにぎゅぎゅっと集まって、声を揃えて歌うのが本当に楽しみです。


仏語で「ノエル」と呼ばれるクリスマスの歌(讃美歌ではなく、民謡)を中心に歌いますが、今年の目玉はなんと言ってもベートーヴェンの第九です。オルガンの伴奏で4楽章の途中から最後を抜粋して歌います。私を含め歌の素人の7人が、プロの4人の方の力を借り、小さい編成ですが、あの高いラの音を出していきます!私にとっては、今まで人生で出した最も高い音に違いありません。


というのも、このhigh Aの音を、どうやったのかは覚えていないのですが、高校時代に出したという「公式記録」があります(!)。高校の音楽の先生がプロのテノール歌手で、第九を覚えて歌う、という音楽の授業が1年あったのです。この森先生はおそろしく忍耐強い先生だったのだと思います。運動系の人が非常に多かった公立高校生を相手に、この輝かしいニ長調のキーの壮大な作品を、4声で歌えるまで教え、「恒例第九演奏会」と銘打ってオーケストラを借りてきて(どうやって借りた!)発表会をさせてくれました。

高校生がひな壇に並び、1から3楽章の間身動きもせず鎮座し、4楽章で立ち上がったかと思ったらいきなりファ#、ファ#、ソ、ラ(これです、めっちゃ高いラ)!!と叫んだ。これが私の唯一の第九体験です。


私が音大に進みたいと思ったとき、森先生のところへまず走ったのはいうまでもありません。森先生は、私のためにパイプオルガンの先生と楽典の先生を見つけてくださいました。私の現役大学入試の日に先生は癌で亡くなられたので、みなしごになったような気持ちになりました。一生忘れないと思ったのに、私は今日ずいぶん久しぶりに森先生を思い出しています。


母校では、遺志を継いで第九演奏会はやり続けているようです。校歌は「たーちーーーばあーなのー」で、最初からアルペジオでわりに歌いにくいというかユニークでした。今年の1月に、とげのあるいにしえの橘が、学校に本当に植っているのかどうか見に行ったけれど、校門の外からは見つけられませんでした。生徒たちを「歌わせよう」という信念を森先生が貫いてくれたおかげで、今回、ベートーヴェンの第九をやろう!と決まった時に、私の頭にはドイツ語の歌詞がすぐに浮かびました。若い日に丸暗記した歌詞とメロディーラインは一つの間違いもなく頭の中に思い出せたのですが、譜面を見てびっくり!これって8分の6拍子だったんだ!?付点のところが全く記憶になく、四分音符プラス二つの八分音符のリズムで当時歌っていたのでした!森先生ごめんなさい!明日はしっかりやります!

歌の楽しさの種を、心の中に蒔いておいてくださってありがとうございました。40年後になってしまったけれど、少し芽が出てきました!


追記😊

明日は曇り、1から5℃の予報なので、予定通り灰青の色無地に、抑え目の金色の袋帯にします。雨なら洋服のつもりでした。聖母フィニステール教会の日曜合唱団がベースのグループだから、みんなで青っぽい(聖母マリアさんカラー)本番服です。袋帯は花菱のデザインで、色無地の直線的な印象(柄がないので、反物味がある)に合う気がするけれど、この組み合わせ実は初めて。歌の練習が忙しくて着付けの練習ができなかったから明日は早めに着替えたい💦あっ更衣室ではなく、自宅で着替えてバスで行きます。そういえばコートがないんだった。娘のお下がりの深緑のマントはあるな。でも似合わないな色無地。。。洋服のグレーのロングコートがものすごくラージなので着てみる?忘れちゃいけないのは、タスキ!明日、指揮もあるので!



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