アドヴェントカレンダー四日目・手帳のこと




日本は「日記文化」なんて言いますが、西洋の方では日記というより、手帳の歴史がとりわけ深く長い。


モレスキンの角を丸く装丁した黒いノートや、レッツというイギリスのメーカーの横開きの週手帳の、三方金になってたりするものを、文房具屋さんで握りしめてそこから動けないという事象が私はたびたびありました。なぜ動けないかというと、目移りして選べないのです。

音楽家手帳をミュージック・ショップで買った年には、印刷されている作曲家の誕生日を見るのが楽しかったし、モレスキンの罫線なし手帳にはまった時は、中身を手書きで365日書いたりしていました。


日本の「ほぼ日手帳」が海外でも入手できる様になった昨今では、ベルギーの人たちにも、ほぼ日手帳ユーザーがいるので、そんな人たちとは会うたびに手帳を見せっこして遊んでいます。私もこの特殊な紙の、本当に書きやすくて心惹かれる手帳を購入できるようになってから(普通の手帳の2−3倍の予算です!)、ずっと継続して使っています。

「ほぼ日刊イトイ新聞」という名前のサイトから生まれた手帳ですが、毎日サイト更新は無理かもしれない、という理由で「ほぼ」日刊と名付けたらしい。そのゆるい名称から、「徒然草」の流れを汲む日本文化?みたいな印象も受けますが、実は恐ろしくきっちり創刊当日から毎日更新されているらしいです。まさに日本!を象徴する謙譲のネーミングだったのだ。だからほぼ日手帳ユーザーがこの手帳を信頼し、尊敬し、自分もそうあろうとしつつ、できなくても「ほぼ」だし、というふうに、自分の居場所を見つけることができる、のでしょうか?

いろいろ考察しなくても、ただただ、ほぼ日手帳は楽しいです。作り手の遊び心が満喫できます。毎年楽しませてもらっていて、サイトの読み物も相変わらず無料で読めるので、私はそのお礼も兼ねて、毎年購入しているわけでもあります。


私は他に、練習用の手帳と、プロジェクト用の手帳、小説書き用の手帳の三冊を、年をまたいでバレットジャーナル式で書いています。ほぼ雑記のページも多々あります。特に練習用のノートには、日々の練習の記録のほかに、次のコンサートのプログラムが決定するまでの詳細など、あとから見たら役立つことがたくさん書き込んであります。本番で使わなかった情報というのは、パソコンだとあとから見つけにくいけれど、手書きなら簡単に見つかります。

あと、運営に関わっている二つの団体、ランディ・ドルグ(コンサートシリーズ)とメロフォン( CDと譜面の販売)用に、それぞれモレスキンのプロジェクト用手帳を使っています。これらは経理のこともこまこま書き留めて行くので、夫と共有でパソコンで集計したりする、その元になる情報をとりあえず手書きで書き入れて行く感じです。


来年の普段使い手帳は、初めて十四ヶ月使える10月始まりのものをブリュッセルで購入して、すでに使い始めてしまっているのですが、それはほぼ日のウィークス一本で2023年の九ヶ月頑張ったけど書くところが足りなくて大変だったから。スリムで携帯しやすいのは確かですが、マンスリーページのマスが狭い!仏語の単語は長く、固有名詞とか場所の名前がどんどんマスからはみ出す。週ページに詳細を書いて両方を常に見比べながら計画するのは、最後のほうで面倒になってしまいました。10月始まり手帳は紙が分厚いので、そこは今ひとつですが、良い感じに使えています。

ところが、ほぼ日手帳のオリジナルサイズ2024年のカバーを見ていたら、好きすぎるものをひとつ見つけてしまいました。ペールグリーンとピーチのツイード(!珍しい!)で中が薄緑の革。良いなと思うものは5年に一度ほどしか出会えないので(自分調べ)、これは逃すと5年間ずっと後悔しそう?!カバーだけ買っても使えないし、と悩んだ挙句、私はまんまとオリジナルサイズの手帳を一緒に購入することになってしまいました。

この流れだと2023年のほぼ日ウィークスは九ヶ月使って、

新しい手帳は10月から12月まで三ヶ月使い、

そして2024年からほぼ日手帳のオリジナルサイズを使う、、、

それではあまりに十四ヶ月手帳がかわいそうです。ちゃんと気に入っているのに。。。

併用できるでしょうか?やってみる?


手帳を使うことに時間や頭を使うのなんて、無駄じゃないのか?と言われることもあるし自分でも毎日どんだけ時間使って手帳と遊んでるのかなと思うけれど、他に遊ぶことないし。

私には一番面白い遊びなのじゃよ。

なぜか最後はおばあさんになりました。。。

***

追記😕

全然関係ないですが、小包をこんなにしょっちゅう受け取るなんて、なんだか不思議な時代じゃないですか?そしてしょっちゅう「今日配達しますよ!」「今日配達しましたよ!」とメールが来る。挙げ句、「今日配達しましたけどおうちに誰もいませんでしたよ!」というメールが来たのにおうちにずっと居た日にはもう頭がおかしくなりそう。共感してくれる人はいるでしょうか。






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